みちのく一人旅(part4)



4日目(11月16日木曜)


1.函館本線南部の旅

 今日は昨日よりも一本はやい「スーパー北斗1号」に乗る。自由席も空いていたのでワンボックス独り占め状態で出発した。1号も281系だった。加速の仕方も電車並みに速い。大沼のあたりにくると雪が降っていたのだろうか?少し白くなっていた。今回で最後の「スーパー北斗」じっくり楽しんだが、あっという間に森に到着。列車の本数が少ないせいなのか降りる人もいた。

森に着くと、反対側に停車している海側経由の函館行きの普通に乗る。乗客は三人しかいなかった。発車した瞬間すぐにブレーキ。何事かと思ったが、乗り遅れた客がいたのだ。それを拾って再出発した。時間に余裕があるからできるのだろう。2分遅れて出発した。しかし、スピードは遅かった。加速も鈍い。森で1両から3両になった関係で前が見えなくなった。海側経由でも海は遠くにしか見えなかった。意外にも山道が多いのは驚いた。

小さな駅ばかりに停まっているので客はあまりいないのだろう。私の乗っている車両は5〜6人で全く変化なかった。途中の駅で停車中に女子高生ぐらいだろうか?「雪虫が出ている。」と言った。よく見るとたしかに白いものがフワフワと飛んでいた。多分このことだろう。はじめて見た。貴重な体験だった。

大沼を過ぎてもう一つのバイパス線ではない山の方へ走る。上りと下りでは違う道を使ったので、景色が違っていた。仁山付近では函館山が見え、街を一望できるような道を走っていた。昨日の「スーパー北斗」と同じ帰り道だったが、逆の方に座るとまた違った風景に出会えた。これで北海道に別れを告げることになり函館に到着した。


2.さらば北海道

 10時02分の「はつかり」に乗り込んだ。やはり自由席は空いていた。これで最後の「リニューアルはつかり」しっかりと景色を堪能した。今日はなんと函館からワゴンサービスがあった。昨日の夜の最終函館行きのはつかりにはなかったのだが、しかし、木古内の付近で来ただけでこのまま青森まで来なかった。

列車は上磯のあたりから函館山がばっちりうつり、函館に別れを告げた。函館山のはるか向こうにうっすらと山の形が見えてきた。本州の下北半島だった。木古内に近づくにつれはっきりと見えてきた。また、もう少し北の方向には、くっきりとは映っていないが津軽半島の竜飛もすこし見えた。これから海を越えてあの陸地へ行くということが、かなりの長いトンネルをくぐるということがこの距離でわかった。木古内に到着。

乗降なしですぐに発車。次は青森で1時間10分のノンストップ。この「はつかり」では青函トンネルのことを詳しく話していた。知内を過ぎて青函トンネルに突入。一瞬にして音も変わったし、また窓ガラスも温度差のせいなのか少し曇っていた。音はあいかわらずうるさかった。時速は140キロを出しているそうだ。客車だと110キロである。

26分でトンネルを抜けた。抜けると同時に線路の下には駐車場があった。青函トンネルの入り口が間近に見え、撮影もできるように作られた広場なのだろうか。あっという間にトンネルへ入った。そして、11時55分に「はつかり」は青森に到着し、リニューアル車と別れた。



3.五能線を軽く踏む

 次は、12時54分発の弘前行きの普通に乗る。もちろん701系のロングシート。扉が開いて車内を見れば、すっきりとした感じ。もちろん最悪だ。しかし、加減速はすばらしい。良いものはそんなことだけである。

そして川部の駅から五能線に乗る。なんと5両編成できた。1両目は回送車。2両目は少ない。3両目は半分くらいの乗車率。これはワンボックス占領できるとおもったが、4.5両目は満席の状態!しまったと思ったが仕方なくロングシートの部分に座り、五所川原までの30分間我慢した。

折り返しの弘前行きは空いていたので独り占め状態。今度は景色をしっかりと見ることができた。りんごの木ばかりが線路の両側にあってやはり産地ということがよくわかった。途中の駅では中学生の集団が一気に乗り込み満員に。そして川部に降りて、青森行きのロングロングロングシート車に乗って引き返す。今度はかなりの乗客がいた。青森に着いた。


4.最後のスーパーはつかり往復

 次に乗るのは「スーパーはつかり」だ。時間があったので一度宿に荷物をおいて一息入れてから乗ることにした。16時30分に青森駅へ向かった。すでに「スーパーはつかり」は停車中。乗り込む人は全くいない。やはり空席が多く出発するのだろうと思ったが、なんと発車5分前には50%を超えた。今までは半分もいってなかったのに。夕方の出発だからラッシュなのか、高校生まで乗っていたのは少し驚いた反面うらやましかった。この車両で通学できるのかと思うと。函館駅では天国行きと地獄行きというのを思い出すが、車両面ではどちらも天国だ。「ボロはつかり」がなくなったことだし。

そして18時ごろに八戸に到着。少し駅前を散策。何もない。新幹線工事中なので仕方がないにしてもコンビニや店もまったくなく、暗い感じだ。折り返しの青森行きの「スーパーはつかり」も半分以上の乗車率。ワンボックス独り占めにもできず、そのまま全員が終点の青森で降りた。今日の夜からかなり冷え込んできた。どうやらマイナスまでいくらしい。






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